八ヶ岳の旅で観光地めぐりやお蕎麦食べ歩きなど楽しいもんですが、地元の人たちが利用している
図書館でのんびりと読書なんていうのはいかがですか。
民宿から蕎麦畑をぬけて泉温泉健康センターの先にあるのが大泉・金田一春彦記念図書館。

なぜこの場所に記念館?と、ちょっと不思議だったけど、先生とのつながりはこういうことでした。
「私は自分が死んだあと、私が持っている本をどう処分しようかと迷っていた。
昔だったら、勤務していた大学に寄贈するのが通例であったが、今の大学はもう蔵書が
たくさんあって、私のところにあるような雑本などは引取っても迷惑に近い模様である。
そんなときに、私が夏の別宅を持っていた山梨県の大泉村から、図書館を建てて
そこに置いてくれてもいいと言ってこられた。そうしてそれを希望者に貸し出せるように
しようかという話であった。
こんな嬉しいことはない。大泉は故郷を持たない私が、故郷とはこんな気持ちを
起こさせるところかと思って住んでいるところである。出来たらここに骨をうめたい
とも思っているところである。 そこに私の本が遺り、篤志家たちに活用され、
私のあとまで生き続けてくれようとは、まこと研究家冥利に尽きた話である。
ただし私の本は、仕事柄コトバ・日本語にかんする本が主で、それも方言に関する
ものが多い。 こんな本を好き好んで読みに来て下さるかたがあるだろうか、と
思っていたら図書館準備をしている方々が、これに方言を採録したテープや、方言を
特集したカード等の資料を併せて、これをもとにして方言の資料館のようなものを作ろう
と言われた。この話を私の親しいNHK放送文化研究所の最上勝也君に話したら、
大いにおもしろがってくれ、早速出版部の小河原正巳さんに話をしてくれた。
そうしてNHKに眠っていたたくさんの方言資料が頂けることになった。またそのうえ、
私の先輩で山梨県在住の稲垣正幸さんからも方言に関する私の持っていない
昔の本を数々頂戴することとなったとは夢のような話である。
こうした方々の御蔭で大きな方言資料館が実現することとなったが、今後方言の
研究をするなら大泉の図書館へ行けば何でも分かる、というような評判でもたってくれたら
こんな有難いことはないと皆さんのご好意に感謝しつつ、虫のいいことを
考えている今日である。(平成9年7月)」 金田一春彦

ここは夏場に紹介した、ほたるの里・大泉ビオトーブや、少し長坂方面に行くと金生遺跡がある。
そうそう、酒蔵 谷桜もある八ヶ岳南麓の中でも視界の開けたのどかな所です。
民宿から車で13分で到着する図書館の中には金田一先生に関する資料もありました。
今日初めて行ったので図書カードを作った。今後ちょくちょく利用させてもらいます。

すぐ近くの泉温泉に入ってからゆっくりと読書でもしてみませんか!
そして日本全国の方言に関する資料はかなりのものですよ~ グラッチェ
小さな民宿ですが、心より皆様のお越しをお待ち申し上げております 民宿スタッフ一同より
八ヶ岳麓は小淵沢の宿 西洋民宿魔法の笛 0551-36-6554